2014年11月25日

銀河英雄伝説22

シャンタウ星域で戦っていたロイエンタールは、敵の動きに粘りと統一性が見られるようになってきたことから、メルカッツ提督が戦線に出てきたのだと悟ります。数が劣る上にメルカッツ相手では分が悪い上、シャンタウ星域は犠牲を払ってまで死守する価値はない場所です。ロイエンタールは艦隊を下げラインハルトに奪回してもらうことにします。メルカッツはガイエスブルグに戻ると貴族達に褒め称えられます。シャンタウ星域戦で勝ったと考えているようですが、ただ単に敵が放棄しただけで自らの力を過信するべきではないとメルカッツは貴族達に諭します。メルカッツはリッテンハイム侯爵の姿が見えない件をブラウンシュヴァイクに問うと、5万隻の艦隊を率いてキルヒアイスに制圧されている辺境星域の奪回に出たと言います。軍事に関してはどのような身分の者であろうとメルカッツの指示に従う約束のはずでしたが、ブラウンシュヴァイクがこの場にいると何かと煩いので出撃を許したのです。

リッテンハイムはキフォイザー星域内でガルミッシュ要塞を根拠に陣を張り待機しています。キルヒアイスは4万隻の艦隊を引き連れ進撃してきます。キルヒアイスは800隻を本隊として引き連れ、敵艦隊側面に迂回し攻撃を加えながら敵艦隊を横断します。横断で混乱が生じた隙に前線部隊が前進し一気に殲滅を図ります。リッテンハイムは逃走しようとしますが、その途中、逃走ルート上に展開していた自軍の補給艦隊が邪魔になりこれを撃沈してしまいます。リッテンハイム艦隊の攻撃から生き残ったコンラート・リンザーは、キルヒアイスに謁見を許可してもらい、リッテンハイムが逃走のために味方を殺したという事実の生き証人となることで味方の考えを変えると提案します。もっとも、その必要もないのではというコンラートは予感していました。ガルミッシュ要塞では自棄酒を飲んでいるリッテンハイムの元にリッテンハイムに攻撃され負傷した兵士が、死んだ同僚を担いでやってきました。死体をリッテンハイムに投げつけ高笑いする兵士は持っていた爆弾のスイッチを入れリッテンハイム諸共自爆します。ガルミッシュ要塞の爆発を確認したキルヒアイスは即座に揚陸部隊を差し向け要塞を陥落させました。貴族連合軍は副盟主と総兵力の3分の1を失ったのです。

ガイエスブルグ要塞ではリッテンハイムの死をもってされた、ラインハルトの挑発混じりの降伏勧告に貴族たちが熱くなっていました。その折、要塞主砲の射程ギリギリで、ミッターマイヤーの艦隊が示威行動をとっているのを確認します。貴族たちはメルカッツに出撃命令を求めますが、裏があるとして却下されます。フレーゲルは貴族の沽券に関わるとして、メルカッツの命令に背いて他の門閥貴族達と共に出撃、ミッターマイヤー艦隊を追い払います。フレーゲルの命令違反を激しく非難するメルカッツですが、ブラウンシュヴァイクはこの士気を大事にすべきだと許してしまいます。貴族同士で盛り上がっているところに、戻ってきた敵艦隊からの長距離ミサイルが要塞に撃ち込まれます。ブラウンシュヴァイクは自身が指揮をとり全軍を出撃させて一挙に殲滅することにします。

最前線で戦うミッターマイヤーは絶妙な芝居で自陣へと連合艦隊を引き込んでいき、伏兵を展開できる場所まで来た時点で総反撃に転じます。深追いすることで戦列が伸びており各個撃破を受けることになります。事前に罠を予測した艦隊戦の専門家ファーレンハイトと、ブラウンシュヴァイクは後方にいたので即座に撃破されることはありませんでしたが、既に逃走ルート付近にも敵艦が伏せてあることまではファーレンハイトにしか見抜けませんでした。進撃ルートを逆にたどれば、逃走ルートの予想は簡単です。ファーレンハイトとファーレンハイトの実力を当てにして後ろをつけていたフレーゲルは航路をを逸脱してガイエスブルグへ帰還します。見抜けなかったブラウンシュヴァイクは、やはりいた伏兵に襲われますが後方から留守を任されていたメルカッツに助けられ何とかこちらも帰還に成功します。ブラウンシュヴァイクはメルカッツに感謝するどころか何故もっと早く助けなかったのかと叱責してきました。メルカッツは抗議に出ようする側近に、ブラウンシュヴァイクは貴族特権が生んだ病人であり、100年前ならあれで通用したのだから彼もまた不運な人だと宥めます。側近は不運な人に未来を託さねばならない人はもっと不運ではないのかと腐敗した貴族に憤りを感じるのでした。

ラインハルトは敵が烏合の衆だと気付いていましたので、今回の作戦はシャンタウ星域を譲ったところで敵を好い気にしておき、その後リッテンハイムを殺して挑発付きの降伏勧告を送り怒らせれば、容易に籠城を解かせて自陣深くに引きずり込め、包囲殲滅できると考えた上でのものでしょう。戦争は単純な数学であり、軍人は勝てる確率の高いところでしか戦わない理系の人が多いと聞きますが、論理的な思考力に加えて今回のように敵の心や性質を見抜く洞察力も重要でとても奥が深いです。
posted by 河野 at 21:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月13日

銀河英雄伝説21

首都ハイネセンとイゼルローンの間には惑星シャンプールがあります。ここをクーデター組織に占拠されたままですとこちらの艦隊が背後突かれたり、補給を断たれたりする恐れが有るのでまず一番に取り返しておく必要が有ります。ヤンにその任を与えられたシェーンコップは、電撃作戦を以て完遂しました。

幕僚会議を開いていたヤン達らはハイネセンか抜け出してきたというバグダッシュに事情聴取を行っていました。第11艦隊はハイネセンを発ち、真正面からヤンを迎え撃つとの事です。ヤンはバグダッシュにフレデリカの所在を尋ねられ、本当は医務室にいるのですがイゼルローン要塞に残してきたと嘘を言います。この場に戻っていたシェーンコップはバグダッシュに不穏なものを感じ、コーヒーをこぼした芝居を打ってフレデリカの元に向かいます。フレデリカにバグダッシュの事を聞くと、思った通りグルーンヒルとは関わりが深い人物のようでフレデリカに顔を知られているにも拘らずここに来たという事は早い時期にヤンを暗殺する為だと予想します。

ヤンとシェーンコップは合流しますがバグダッシュについてはヤンも信用していなかったので、それについては多くは語りませんでした。バグダッシュはタンクベッドで休んでいるので、これを冷凍睡眠モードに切り替えて暫く大人しくしてもらいます。偵察部隊からの報告によると、バグダッシュの言う通り第11艦隊は発進していますが位置はでたらめで、ドーリア星域で出会う計算です。

バグダッシュの報告を逆手に取り第11艦隊と側面を突く形で遭遇したヤンは先制攻撃を加えた後、自艦隊の一部を切り離して突撃させ敵艦隊を分断します。前方の敵艦隊はアッテンボロー艦隊に任せ、ヤンは三部隊に別れて後方の敵艦隊を包囲、攻撃します。敵兵力は見る見る減っていき、勝負も見えましたがこちらの降伏勧告にルグランジュは応じず、自決します。アッテンボローが引きつけている残った前方部隊も殲滅し戦いは終わりました。起きたバグダッシュは負けが見えた軍事会議を見限りヤンに頼んで使ってもらえることになります。

第11艦隊の壊滅に揺れる救国軍事会議首脳部の元にジェシカがハイネセンスタジアムに20万人の民衆を集め抗議運動を始めているとの情報が入り、軍事会議は鎮圧に動き出します。見せしめに人を並べ殴り始めるエベンス大佐にジェシカはルドルフと変わらないと喝破します。エベンスが逆上しジェシカを殴った事でとうとう民衆暴動が発生し兵士側に1500人 、民衆側にはその10倍から15倍の死者が出るという大惨事になりました。

この暴動でジェシカは亡くなり、それをフレデリカからの報告で知ったヤンは悲しみに暮れるのでした。

今回は敵艦隊を割った後、アッテンボローが攻めては退くうまい演技で前方部隊を引きつけてその間に後方部隊を殲滅し、各個撃破となりました。また、前方部隊は後方部隊の援護に向かえば背を撃たれる形になるので状況的にもアッテンボローの相手をせざるを得ませんでした。側面を突かれた時点で詰んでいたのです。

この戦場図は今の日本に似ています。側面への初撃が教育破壊、前方部隊が労働者階級で後方部隊が子ども達、前方部隊への攻撃が搾取による貧困とコントロールされたメディアによる洗脳、後方部隊への攻撃は馬鹿になる教育と放射能です。こちらも同じく詰んでいます。
posted by 河野 at 23:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月21日

銀河英雄伝説20

ブラウンシュヴァイクはシュターデン提督がメルカッツの案に修正を加えた作戦を採用します。内容は首都星オーディンからガイエスブルグ要塞までの航路上に偵察、連絡機能だけを残した九つの軍事拠点を設け、ラインハルトを十分要塞に引きつけてから二つに割った大部隊のうち一方をあたらせ、もう一方の別働隊を手薄になったオーディンに送り込み皇帝を擁するというものです。ラインハルトが何の備えも無く出撃するはずはないのですが、メルカッツは一度痛い目を見ないと別働隊を指揮するシュターデンも同行している貴族も分からないと考え異議を唱えませんでした。シュターデンの出撃を知ったラインハルトはミッターマイヤーに迎撃命令を出します。

アルテナ星域で機雷源を撒いたミッターマイヤーとシュターデンは、そこを挟んで睨み合い三日が過ぎようとしていました。ミッターマイヤーは疾風ウォルフと呼ばれるほど迅速な機動に定評のある将校でシュターデンはそれが全く動かない事に罠の危険を感じます。しかし部下達から慎重を通り越して臆病、これは敵の力量を計る為の出撃であると説得され仕方なく、隊を左翼と右翼に分け機雷源を迂回し挟み撃ちにする事にします。左翼部隊はシュターデンが、右翼部隊はヒルデスハイム伯が率います。

ミッターマイヤーは作戦を読んでおり、予め移動してから右翼部隊を側面から撃滅、すぐに時計方向に機雷源を迂回し背後から兵力が半減したシュターデンを撃ちます。シュターデンは体が悪いのか、吐血し拠点の一つレンテンベルク要塞に撤退します。ミッターマイヤーの勝利を確認したラインハルトは、ガイエスブルグ要塞攻略の橋頭堡とすべくレンテンベルク要塞も落としにかかります。

レンテンベルク要塞を攻略するのに最も効率がいいのは外壁にある入り口から第6通路に兵を送り込み中枢にある核融合炉を抑えてしまう事です。白兵戦が中心になるこの作戦にはロイエンタールとミッターマイヤーの部隊があたりますが、成功させるには強者であるオフレッサー上級大将の守りを突破しなければいけません。

第6通路に続く入り口から兵を送る事は出来ましたがオフレッサーは強く、先行した潜入部隊は皆殺されてしまいます。戦いぶりを見ていたオーベルシュタインは利用価値を見いだし、ラインハルトにオフレッサーの処遇について任せてもらいます。ロイエンタールとミッターマイヤーは自らが乗り込みロイエンタールを挑発して予め掘っておいた落とし穴にはめて拘束します。オフレッサーを失った連合軍は降伏し、レンテンベルク要塞は陥落しました。

連行してきたオフレッサーをオーベルシュタインは殺さずガイエスブルグ要塞に還します。オーベルシュタインはオフレッサーの主立った部下を全て処刑しておきブラウンシュヴァイクに裏切りの疑惑をもたせ、それが連合軍全体に波及するよう仕組んであったのです。目論見どおり濡れ衣を着せられ逆上したオフレッサーはアンスバッハに射殺されてしまい、その場に立ち会っていた将校達の間にも裏切りの疑念が蔓延します。

あからさまな撹乱作戦ですが謀略だらけの貴族生活を送ってきたブラウンシュヴァイクはまんまと引っかかりました。人を信じられない心は自分の事しか考えてこなかった人が受け取る最悪の報いです。

posted by 河野 at 20:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする