2016年08月01日

ロシアの経済を支える販売戦略

歴史上、ロシアは不凍港を求めて南方へと進出することが最大の目的で、国境を接する国々はそれをいかに阻止するかが問題でした。旧ソ連は強大な軍事力を背景に領土拡大を続けましたが、1989年の東西冷戦終結によって動きが止まり、市場主義経済の導入による国家再建の過程で、続々と旧ソ連の衛星国(旧東欧諸国)が独立していきNATOやEUに組み込まれていきました。

これは地政学的に見れば、周縁地帯に意図的に配置してきたバッファー(緩衝地帯)を突破されたのでロシア側は攻め込まれているのと同じですが、そうした防衛戦を余儀なくされる中でもロシアは自国産の石油と天然ガスを他国に販売することでしか国家を建て直すことが出来ませんでした。

ところが、中国が台頭してきたことにより、ロシアはエネルギーの確保を求める中国との相互依存の関係を深めていく中で、地続きの中国だけでなく、日本や韓国にも販売したいと考えるようになり、それが東シベリア・太平洋石油パイプライン構想へと繋がっていきます。このパイプラインと並んで走る天然ガスの供給計画も控えており、ビジネスチャンスの拡大に余念がありません。

ロシアはすでに供給網を完備している欧州向け、内陸を結ぶ中国向け、そして極東を経由する東アジア向けとユーラシア大陸を横断するパイプラインの拡大を目指しており、相対的な国力は低下したものの、東アジアにおけるエネルギー安全保障に貢献している事は間違いありません。
タグ:国際情勢
posted by 河野 at 11:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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