2015年01月04日

日本維新の会の陰謀49

こうしたなか、改憲勢力と大阪維新の会との醜悪な関係も露呈しています。それは「在日韓国、朝鮮人が握る特権(在日特権)は、大きすぎる。日本からなくす」ことを目的に、07年1月に設立された「在日特権を許さない市民の会」(桜井誠会長)、いわゆる「在特会」との癒着です。俗にいうネット右翼から生まれた在特会の桜井会長が、会発足前に、タレント弁護士時代の橋下氏と名古屋市内の料理屋で会ったことがあるという話を別の項で紹介していますが、大阪維新の会の議員が、実は在特会幹部と親しい事実がネット動画で確認できるのです。

周知のように、在特会をめぐっては、京都朝鮮学校襲撃事件や、徳島県教組襲撃事件、そして12年5月10日、大手製薬会社・ロート製薬がCMに韓国人女優を起用しているとして、同社に押しかけ、会の幹部が強要容疑で逮捕されるなど相次いで事件を起こしています。そして、先の2つの事件で逮捕されて有罪判決を受け、執行猶予中にロート製薬事件を起こした幹部らと大阪維新の会の府議、大阪市議が親しい関係にあるというのです。実際、ネット動画をみると、逮捕された在特会幹部が経営していたラウンジで、吹田市会議員選挙でトップ当選した「吹田維新の会」議員の祝勝会が開かれ、「大阪維新の会」大阪市会議員団の東貴之幹事長(当時)が、そこでお祝いの挨拶をしている姿が確認できます。そこには、先の2つの事件とロート製薬事件で逮捕された別の幹部も同席していました。

さらに、同ラウンジに出入りしていたことが指摘されている大阪維新の会大阪府会議員団の宮本一孝府議(門真市選出)は、その事実を認め、こう答えました。「地域の知人に誘われて3年ほど前、2回その店に行きました。店の経営者と知人は門真の中学時代の同級生ですわ。経営者とは店で会いましたが、挨拶した程度です。私は在特会とは関係ありません。東(大阪維新の会大阪市議)さんが店に行ったという話は聞いています」北新地にある件のラウンジは、12年3月に無許可営業で摘発され、経営者である在特会幹部は、踏み込んだ捜査員に向かって包丁を振り回したとして、公務執行妨害で逮捕されています。

この元ラウンジ経営者の在特会幹部を知る元幹部がこう言います。「摘発されたラウンジは、在特会の中でも過激派で知られていたチーム関西のメンバーの溜まり場でした。デモの帰りなどに、その店で飲み会をやってました。維新の会の議員も出入りしていましたね。元ラウンジ経営者はチーム関西元代表で、同じく逮捕された元京都支部長らとともに通称”チーム関西の四天王”と呼ばれていました。主な在特会幹部は日本会議に加入していて、2つの団体のメンバーは重なっています。筆頭副会長は、工学博士で『原発の火を消さない国民会議』書記長の肩書きを持っています。原発問題でも日本会議と同じスタンスです。また、毎日新聞の女性記者が君が代斉唱問題で橋下市長に質問したことで市長が逆ギレし、そのやりとりがYouTubeにアップされ、その画像が200万回近く再生されたという報道もありましたが、在特会などネット右翼の”サクラ”が、その陰にいることは間違いありません」

旧来の改憲勢力、そしてソーシャルネトワークを駆使するネット右翼の影。そういえば橋下市長も、メールとツイッターがいわば最強の武器です。橋下人気の秘密を解く鍵は、案外、デマゴーグの巣窟でもあるソーシャルネットワークの世界にあるのかもしれません。

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2015年01月03日

日本維新の会の陰謀48

ところで、なぜ橋下市長と「大阪維新の会」は、教育基本条例と職員基本条例にこだわったのでしょうか。それは大阪維新の会が、次期衆院選の公約として掲げた、いわゆる「船中八策」の眼目である憲法改正への第一歩となるからです。「日本教育再生機構」の項でも紹介したように、「戦後レジュームからの脱却」が目的なのです。このことは、11年11月8日、維新の会を代表して記者会見を開いた坂井良和大阪市議団団長が、両条例の狙いを「戦後レジュームからの脱却を国でしようとしたが、何も変わらなかった。大阪から変えていきたい」と語っていたことと同じです。つまり、「革命児」とも「風雲児」とも称され、絶大な人気を誇る橋下市長と大阪維新の会が支配する大阪を突破口に、全国の改憲の輪を広げようというわけです。

君が代斉唱条例は、大阪維新の会が府議選挙で過半数を超す議席を得た後の12年、5月府議会で成立しています。その際、提出者の14人のうち6人が靖国派と呼ばれる憲法9条の改憲を唱える「日本会議地方議員連盟」のメンバーでした。同連盟の設立趣旨は、「地方議会から日本の国柄(戦前、戦中に使われた「国体」の言い換え)に基づいた新憲法、新教育基本法の制定へ向け設立する」となっています。松井知事や坂井市議団長は、その中心メンバーです。その日本会議大阪事務局が発行する機関紙「日本の息吹」(大阪版、平成23年12月号)によると、「知事本人が参拝するのは実に40年以上ぶり」と、大阪護国神社の秋季例大祭(10月20日)に橋下府知事(当時)が正式参拝した記事を掲載。平成24年6月号でも、東京都知事時代の石原氏が尖閣諸島購入発言をしたことに関連して、大阪維新の会が府・市の5月議会に石原発言支持決議案の提案を検討していることを紹介しています。

さらに、同会議のメールマガジン「日本会議 国民運動関連情報」では、橋下市長と大阪維新の会の動向をきめ細かくフォローしているのです。橋下市長自身、12年の5月下旬、「新しい歴史教科書をつくる会」系の育鵬社や自由社のメンバーを加えて、日本の近現代を学ぶ施設を設置する方針を明らかにしています。その理由について、「学校の現場は育鵬社の教科書を全然採択しない。教育の現場の価値観でそうなっている」と述べています。この日本最大の保守勢力「日本会議」もさることながら、先の「日本教育再生機構」といい、改憲を目論んで挫折した安倍首相といい、日本の改憲勢力による橋下市長と大阪維新の会の利用価値は高まる一方なのです。
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2015年01月02日

日本維新の会の陰謀47

実は12年3月の卒業式の後、大阪市内の中学校が、君が代斉唱時に不起立教員が出たことを詫びる保護者説明会を開き、不起立教員に対し、説明会の場で謝罪させるという事態が起こっていました。そして、その翌日には、卒業生まで制服着用で学校に来るよう指示を出し、説明会を開いたのです。学校内部の問題を、保護者や生徒たちまで巻き込んで、「極めて不適切な行為」と断定。それこそ「糾弾会」に等しい、政治による教育現場の不当な支配が進行しているのです。この問題を取り上げた共産党の井上浩市会議員の追求に、橋下市長は、「起立斉唱は思想の強制ではない。あくまで式典のルール。起立が価値観の強制というなら、立たないことも価値観の押し付け」と問題をすり替え、そして声を荒げながら、「立って歌わなくてもいいという保護者はこの説明会に来なくていい。ルール違反をしたら謝るのは当たり前」と開き直りました。

この答弁に井上議員は、「思想・信条の自由に関わる問題だから取り上げている。立たなければいけないという価値観を前提とした糾弾会だ。こんなやり方が教育に馴染むのか」「条例の矛先が一般市民にも向けられている。選挙活動を口実にした職員の思想調査と同じだ。謝るべきは、脅しと見せしめで教育に不当介入している市長ではないか」と、批判しました。教育行政基本条例と職員基本条例は、大阪府議会で12年3月に成立し、4月から施行されています。大阪市議会の5月市議会でも、教育行政基本条例は維新の会、公明党の賛成で、職員基本条例は維新の会、公明党、自民党の賛成で成立しました。こうした強権的な条例が施行されたからか、13年度の大阪府の公立学校教員採用選考の志願者は、12年度の1万3162人から1割減(1355人)の、1万1807人となりました。

posted by 河野 at 14:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする