2014年12月31日

日本維新の会の陰謀45

関係者によると、12年の5月市議会で、市議会議長に選出された維新の会大阪市議団の辻淳子市議が、5月1日に開かれた同市議団総会で案を提出したのが始まりだといいます。辻議員は4月下旬、「親学」を提唱する高橋史朗明星大学教授から、資料として文案の提供を受けたことを認めています。高橋氏は、「児童の発達障害は、親の愛情の注ぎ方に原因がある」とする「親学」の提唱者で、侵略戦争を美化する教育の中心的推進者の一人。「自分以外の何かに責任を転嫁せず、まずは親自身が自覚することが基本」「増やすべきは保育所ではなく『親学』を学ぶ場」と、その考えを広めるための組織「親学推進協会」の理事長を務めています。

この協会の顧問には、日本を代表する右派ジャーナリスト・櫻井よしこ氏、評議員には政府の諮問機関である「道州制ビジョン懇談会」座長を務めたPHP総合研究所前代表取締役社長で「みんなの党」参院議員、江口克彦氏が就任しています。「親学推進協会」は、日本の伝統的な保守勢力とより先鋭的な右派勢力によって構成されていることがわかります。また高橋氏は、ゆとり教育による基礎学力の低下を唱え、04年、上田清司埼玉県知事に招聘され、埼玉県教育委員会委員に任命されました。この任命には、同氏が日本のアジアへの侵略戦争を肯定する「新しい歴史教科書をつくる会」の副会長を歴任し、扶桑社版教科書監修者でもあったことから、歴史学者などから反対運動が起こりました。

しかし07年には、埼玉県教育委員長に選出され、この年、当時の安倍晋三首相が主導した教育再生会議で、子育て論を指南する意見陳述をしたこともあります。12年4月10日には、先の「発達障害の原因は親の愛情不足」とした「親学」の考え方を支持する超党派の議員の集まり「親学推進議員連盟」が発足。安倍首相が会長に就任しました。顧問には鳩山由紀夫元首相が就くなど、メンバーには共産、社民を除く、自民、民主、公明、みんなの党など主要政党の大物議員などが名前を連ねていました。設立総会には、国会議員49名、代理32名が参加し、日本の右派イデオローグの一人である「親学推進協会」会長の木村治美共立女子大学名誉教授、さらに高橋理事長が提言を行いました。議員連盟は、「親学」を推進する家庭教育支援法の年内制定、政治への推進本部設置や地方自治体での条例制定、国民運動などを活動方針として掲げましたが、大阪市での条例制定は、その突破口だったと見られます。

その「親学」の提唱者である高橋氏は、もう一つの顔を持っています。それは、「日本教育再生機構」理事という肩書きです。「日本教育再生機構」は、高橋氏が副会長を務めた「新しい教科書を作る会」が二つに分裂、その本流を占める団体です。その「日本教育再生機構」のメンバーで作った出版社「育鵬社」が発行する2012年度使用教科書「新しいみんなの公民」では、当時の橋下知事が大阪府の財政を短期間で立て直したと写真入りで大きく紹介、その「実績」を高く評価しています。この「日本教育再生機構」は、12年来、橋下氏率いる「大阪維新の会」が議会に提案し、「政治の教育への介入」として大問題になった「教育基本条例」の制定にも、実は深く関わっているのです。

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2014年12月30日

日本維新の会の陰謀44

「親の愛情不足が発達障害の要因」大阪市議会に、こんな非科学的な見解をもとにした「家庭教育支援条例」が提出されようとしています。そんな事実が判明したのは、2012年5月1日のことです。 この条例を作成したのは、橋下市長が代表を務める「大阪維新の会」の大阪市会議員団(坂井良和団長、以下市議団)。条例案は、「発達障害」について、「乳幼児期の愛着形成の不足」が要因と指摘し、ひきこもりや不登校、虐待、非行などと関連付けたうえ、「わが国の伝統的子育て」で予防・防止できると主張。予防・防止策として、保護者の1日保育士体験、幼稚園教諭体験の義務化や、家庭の愛着形成の重要性、父性的、母性的関わりの重要性、結婚、子育ての意義などを学ぶ「家庭用道徳副読本」の導入を盛り込むなど、家庭教育にまで政治を介入させようというものです。


この条例は、5月市議会に提出する予定で「大阪維新の会」の市議団が発表したものですが、その内容がテレビや新聞などで報道されるや否や、ネット上で批判が巻き起こりました。そして、発達障害の子供を抱える大阪府13団体の保護者たちが「『家庭教育支援条例(案)』を考えるネットワーク」を結成すると、5月連休明けの7日、条例案の市議会への提出を停止するよう、市議団に要望書を提出しました。「発達障害は、先天的脳機能障害。条例案の記述は、学術的根拠がなく、発達障害について偏見を増幅する」という至極当然の理由からです。


これに対して、条例提出者である大阪維新の会代表の橋下市長は、騒ぎが大きくなったことを受けて、「『発達障害は親の責任』というのは自分の考えとは違う」「子育ての方法を条例でルール化するのはどうなのか」と弁明し、「僕の考えを市議団団長に伝えた」と述べ、広がる抗議の輪の火消しに躍起となりました。こうしたことから市議団は、条例案の5月市議会への提出を断念しています。それにしても、「発達障害は親の愛情不足が原因」で、「伝統的子育て」で予防できるなどと、それこそ時代が何十年も前に戻ったような「家庭教育支援条例案」は、どこから生まれたのでしょうか。

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2014年12月29日

日本維新の会の陰謀43

「近頃の日本の右翼があかん。政治家を殺したりせえへんようになった」テロ行為を賛美する、こんな物騒なことをツイッターでつぶやいていたのが、経営コンサルタント会社社長の玉置賢司浪速区長。このつぶやきは12年4月のもので、メディアの指摘に「公人になる前とはいえ、暴力を肯定する発言は社会人として軽率だった」と、あわてて釈明しましたが、いくら私人の時とはいえ、こんな人物に区長としての資格はゼロ。「自分の感覚に合うと思って選んだ」という橋下市長の、それこそ社会常識が問われる人選です。

会社役員の榊正文淀川区長は、就任直後、自分に批判的な意見をツイッターでつぶやかれたことに対して、「アホか、相当な暇人やな」と反論・中傷しました。問題発覚後、橋下市長は「一般有権者へのアホという言葉は許されない。区長として信用を傷つけた」と言ってこの区長を批判しましたが、「特定の市民に対する暴言ではなかった」と、口頭注意だけの大甘処分ですませました。大阪市役所の職員に対して、勤務中にタバコを吸ったという理由で、6カ月の停職処分にするなど、職員に対する異常なまでの厳しい処分とは大違いです。

ところで12年10月、「週刊朝日」の橋下市長をめぐる「出自」報道に関して、市長は同誌を「鬼畜」呼ばわりし、同誌を含む朝日新聞グループの取材拒否を宣言したため、大騒ぎになりました。これに対して「週刊朝日」は、記事の連載打ち切りを発表し、編集長名で「記事中で、同和地区を特定するような表現など、不適切な記述が複数ありました。橋下徹・大阪市長をはじめ、多くのみなさまにご不快な思いをさせ、ご迷惑をおかけしたことを深くおわびします」と、「おわび」のコメントを発表しました。(12年11月2日号)

この「おわび」の理由になった「同和地区の特定」に関連していえば、元コンサルタントの田畑龍生都島区長は、区長応募論文の中で、当初、配属を希望した東淀川区内の旧同和地区名を記述し、「未だに暗い印象を拭いきれていない」と書いています。そしてその文章が、なんと大阪市のホームページに掲載されていたのです。区長内定者の応募論文として掲載されていたのですが、外部の批判を受け、旧同和地区に関わる記載の部分は、12年7月7日に削除されました。

しかし、なんのおとがめもなく、田畑氏は都島区長に選ばれています。当然、橋下氏もこの応募論文に目を通したはずで、それこそ同市長の「感覚に合わない」、区長にしてはならない人物のはずです。まさか見過ごしていたとは言えないはずで、同じ「差別記事」でも、相手に応じて”糾弾”の有無を決めるということなのでしょうか。今回の「週刊朝日」の騒動と比較して、あまりの落差に誰しもが不可解なことだと思うのは当然のことです。
posted by 河野 at 13:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする